築地市場跡地の超大型再開発から、全棟完成した晴海フラッグ、2026年開業ラッシュが続く有明まで。東京湾岸エリアは今、再開発・交通・不動産価値すべてが転換期を迎えている。
※ 本ページは2026年5月時点の情報をもとに作成しています。開発計画・価格は変動します。
東京湾岸エリアは築地市場跡9,000億円再開発(2032〜2038年)・晴海フラッグ・臨海地下鉄(2040年目標)という3大材料が並ぶ、東京最大級の再開発ベルト。中古坪単価は勝どきで約844万円、晴海約717万円、有明約616万円と晴海フラッグは分譲時の2倍超に到達しています。湾岸エリアは「同じ湾岸でも街によって雰囲気と価格が大きく違う」のが特徴で、ライフスタイル別の選択が決め手になります。
中央区・江東区・港区にまたがる東京湾岸エリアの現在地
「湾岸」と一口に言っても、中央区の築地・勝どき・晴海・豊海・月島エリアから、江東区の豊洲・有明・東雲・お台場、港区の天王洲アイル・品川シーサイドまで、広大なエリアを指す。
かつては「陸の孤島」「夜になると人がいない」と評された湾岸エリアだが、2020年代に入って状況が大きく変化した。晴海フラッグへの5,600戸超の入居完了、月島・豊海・勝どきでのタワーマンション竣工ラッシュ、有明でのスポーツ・エンターテインメント施設の開業が続き、昼も夜も人が集まる生活圏として成熟しつつある。
さらに2026〜2031年にかけて、交通インフラの大改善が段階的に進む。2026年秋のBRT東京駅直結、2031年の羽田アクセス線開業(臨海部ルート)、2030年代半ばの有楽町線延伸(豊洲〜住吉)、そして2040年開業目標の臨海地下鉄——これらが全て実現すれば、湾岸エリアの「交通の不便さ」という最大の弱点が解消される。
現在の路線状況から今後の新線計画まで。湾岸エリアのアクセスはこれから劇的に変わる
| 路線・手段 | 主要区間 | 東京駅まで | 備考 |
|---|---|---|---|
| 東京メトロ有楽町線 | 豊洲〜有楽町〜銀座一丁目 | 約12分 | 江東区湾岸の主要路線 |
| 都営大江戸線 | 勝どき・月島〜都庁前 | 約15分(大門乗換) | 中央区湾岸の主要路線 |
| 東京BRT | 晴海フラッグ〜新橋・虎ノ門 | 約25〜30分 | 2026年秋から東京駅直結 |
| りんかい線 | 東京テレポート〜大崎〜埼京線直通 | 約22分(大崎乗換) | お台場・有明・東雲 |
| ゆりかもめ | 新橋〜お台場〜有明〜豊洲 | 約30分(新橋起点) | 主要観光・生活路線 |
| 舟通勤(BLUE FERRY) | 晴海五丁目〜日の出(浜松町) | 約10〜15分(徒歩含む) | 2024年5月より運航中 |
湾岸エリアでは2024〜2026年にかけて歴史的な規模の大型プロジェクトが次々完成した
東京2020オリンピック選手村を住宅転用した国内最大規模のマンション群。板状棟は2024年1月から入居開始し、タワー棟(SKY DUO)は2025年9〜10月に竣工・入居完了。分譲時の坪単価は約333万円だったが、2026年時点の中古成約坪単価は約670万円前後まで上昇。3LDK 78㎡が分譲時1億1,100万円→中古2億2,300万円という事例も報告されている。子育て世代の転入が多く、学校の児童数急増対応として2029年に第二校舎の開校が予定されている。
中央区豊海町の水産関連施設跡地を大規模再開発したツインタワー。施行面積約2.0ha、地上53〜54階・高さ189m・総戸数2,046戸。住宅のほか店舗・区民館・診療所・保育所が入る複合施設。2026年5月時点で第4期販売中(約322戸、7,000万円台〜5億円台)。隣接する豊海小学校・幼稚園・豊海運動公園と一体的な街づくりが進む。
月島のもんじゃストリート(西仲通り商店街)に面した地上58階・高さ199mのタワー。下町の商店街とタワーマンションが共存する異色の再開発で、低層部にはもんじゃ店を含む商業施設25区画が入る予定。隅田川テラスへのアクセスも良好。アクセスは有楽町線・月島駅徒歩4分、大江戸線・月島駅徒歩2分。
豊洲2〜3丁目エリア最後にして最大の再開発案件。IHIと三菱地所が共同開発したA棟(オフィス・展示)とB棟(商業・住宅)の複合施設。スタートアップ向けシェア企業寮や産業支援施設を含む先進的なまちづくりで、豊洲の機能多様化を推進する。
テレビ朝日が手がける複合エンターテインメント施設が有明に開業。ゆりかもめ東京ビッグサイト駅徒歩約5分、りんかい線国際展示場駅徒歩約9分。既存の有明ガーデン(東京ガーデンシアター)やTOYOTA ARENA TOKYO(2025年10月開業・最大1万人)とあわせ、有明エリアが首都圏最大級のライブ・アリーナゾーンとして確立しつつある。
湾岸エリアの再開発は2026年から次のステージへ。最大の注目は築地9,000億円プロジェクト
旧築地市場跡地(約19万㎡)の一大再開発。2025年8月に三井不動産を代表とする企業連合が基本計画を発表。旧築地市場の扇形をモチーフにした屋内全天候型スタジアム(最大5万7,000人・8通りの可変形式)が目玉で、MICE・ホテル・オフィス・住宅・商業を含む9棟構成の複合都市。2026年度末に70年定期借地権設定、2028年度に主要7棟着工、2032年度に第一期完成の予定。隅田川沿いのシアターホールは2029年度の早期完成を目指す。隣接する臨海地下鉄「新築地駅」の設置計画も盛り込まれており、2040年代の交通改善と同時に価値が本格化する見通し。
月島三丁目南エリアの木造密集市街地を再開発。北地区のグランドシティタワー月島(58F)に続く第2弾で、地上48階・高さ177m・744戸。大江戸線勝どき駅徒歩3分・有楽町線月島駅徒歩4分。2029年入居開始予定で、北地区と合わせて月島エリアは2,000戸超の大規模タワー群が完成する。
パークタワー勝どきミッド(2024年11月入居)・パークタワー勝どきサウス(2025年2月入居)に続く勝どき東地区の最終棟。2026年4月着工・2029年5月竣工予定。低層部に住宅・商業・公共公益施設が入る複合施設。
東京ガスが約20ヘクタールの工場跡地を「循環型未来都市」として開発する構想。2023年発表時は2025年着手を想定していたが、2026年1月の決算説明会で内容が大幅に見直され、開業は2030年代前半に後退。共同事業者も未定の状態が続いている。豊洲の次のフロンティアとして注目されており、有楽町線延伸の枝川・千石エリアとの相乗効果も期待される。詳細計画の発表を待つ状況。
2025〜2026年の中古成約坪単価と上昇率。湾岸は過去最高を更新中
湾岸内では勝どき・月島が中古坪単価最高値。臨海地下鉄駅予定地や築地跡地に近いエリアほど上昇率が高い傾向。長期保有なら晴海・有明も注目です。
出典:FJリアルティ 湾岸エリア市況分析レポート(2025年11月まで)、スムログ(2025年総評)
| 物件名 | エリア | 売出坪単価(参考) |
|---|---|---|
| ブランズタワー豊洲 | 豊洲 | 977万円/坪(最高峰) |
| パークタワー勝どき | 勝どき | 905〜2,285万円/坪(中央値1,097万円) |
| 勝どきビュータワー | 勝どき | 683〜1,067万円/坪(中央値865万円) |
| シティタワーズ豊洲 ザ・シンボル | 豊洲 | 671万円/坪 |
| パークタワー豊洲 | 豊洲 | 550〜615万円/坪(成約中央値557万円) |
| 晴海フラッグ(中古成約) | 晴海 | 522〜713万円/坪(中央値617万円) |
| プラウドタワー東雲キャナルコート | 東雲 | 441〜673万円/坪(中央値540万円) |
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豊洲は生活利便性が湾岸トップクラス、勝どきは資産価値・交通利便性のバランス型、晴海フラッグは将来性が高い新興エリア。家族構成と通勤先で選び方が変わります。
編集部評価(商業・医療・教育・公園など総合)/2026年5月時点
湾岸エリアはひとつではない。エリアごとの性格・価格帯・向いている人を整理した
築地市場跡地の9,000億円再開発が進む注目エリア。銀座・新橋に徒歩圏内で、都心生活を求める層に最適。築地駅周辺の2026年公示地価は坪単価1,088万円(前年比+15.87%)と急上昇中。再開発が完成する2030年代に向けて最も変化が大きいエリア。
月島のもんじゃストリートなど下町情緒と、パークタワー勝どき・グランドシティタワー月島などの大型タワーが共存。中古坪単価844万円と湾岸最高水準。2026〜2029年にかけて新棟の入居が続き、人口はさらに増加予測。保育所・学校が充実しており子育て世帯に人気。
晴海フラッグ(5,632戸)が全棟完成し、国内最大規模のマンションコミュニティが形成。BRTで新橋・虎ノ門へ直結、2026年秋から東京駅へも直結予定。子育て世帯が多く、コミュニティの形成が早い。豊海タワー(2,046戸)も2026年11月竣工でさらに街が充実。
ららぽーと豊洲・豊洲市場・千客万来(年間364万人)など商業が充実。有楽町線で銀座・有楽町へ約12分と利便性も高い。2025年の豊洲セイルパーク開業でさらに機能が拡充。有楽町線延伸(2030年代半ば)で住吉方面との接続も改善予定。中古坪単価671万円。
有明アリーナ・東京ガーデンシアター・TOYOTA ARENA TOKYO・東京ドリームパークとライブ施設が集積。羽田アクセス線(2031年)で東京テレポートから羽田へ直結予定。東雲は坪単価495万円と湾岸で最も割安感があり、値上がり余地を求める投資層にも注目されている。
東京都が「世界トップレベルのMICE・国際観光拠点」として整備を継続。お台場海浜公園には2026年3月に世界最大級の噴水(高さ150m)が完成。天王洲アイルはアートの街・オフィス空室枯渇状態で高付加価値エリアとして定着。2031年の羽田アクセス線(臨海部ルート)開業が次の転換点。
資産性を語るなら強みだけでなくリスクも直視する必要がある
湾岸エリアは過去10年で劇的に価値が上昇した一方、購入・投資を検討する際には以下のリスクを正確に把握しておく必要がある。
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