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2026年8月更新 エンジニア×英語

エンジニアに英語は必要か
年収が変わるのは「中級」を越えたとき

ドキュメントは読めるのに、会議では黙ってしまう。その差がどこで年収に効いてくるのかを、転職実績データで確認します。

✅ 英語レベル別の想定年収データ ✅ 目指すべきラインが明確になる ✅ 読めるのに話せない理由

最終更新日:2026年8月1日|運営:おすすめサービス比較ナビ 編集部

この記事の結論

エンジニアにとって英語は必須スキルではありませんが、選べる求人の幅を変えます。JAC Recruitmentの転職実績データでは、英語「不可」の平均想定年収674.2万円に対し「中級」は873.9万円。ただし中級から上級・第一言語レベルへ上がっても年収はほとんど伸びていません。つまり目指すべきは「ネイティブ並み」ではなく会議で発言できる中級ラインです。そしてそこに届かない原因は語彙でも文法でもなく、発話の場数が絶対的に足りていないことです。

TL;DR / 結論ファースト
ゴールは「ネイティブ並み」ではなく「会議で発言できる」。

データ上、年収カーブが立ち上がるのは「読み書きできる」から「会議に参加できる」へ移る区間です。その先はほぼ横ばいなので、発音を磨き込む必要も、TOEIC900点を取る必要もありません。

エンジニアはすでに読解と語彙のストックを持っています。足りないのは口を動かした回数だけ。だから最短ルートは「教材を増やす」ではなく「毎日話す環境を作る」になります。

結論

「英語ができないと詰む」という話ではありません。

国内向けのプロダクトを作り続けるなら、英語なしでもキャリアは十分に成立します。実際、英語を使わずに高い評価を得ているエンジニアは大勢います。

ただし「応募できる求人の母集団」が変わるのは事実です。そしてその差は、データ上かなりはっきりした形で年収に表れています。

データと勉強法の詳細は、このまま下で解説しています。

データで見る「英語レベル別の想定年収」

IT・技術系の転職実績より

転職エージェントのJAC Recruitmentが公開している、IT・技術系職種の転職実績データがあります。英語レベル別に平均想定年収を並べたものです。

英語レベル別・平均想定年収(IT・技術系)
JAC Recruitment 2024年1月〜2025年12月の転職実績データ
674.2 不可 736.2 初級 読み書き 873.9 中級 会議に参加 877.8 上級 1016.5 第一言語 万円

出典:JAC Recruitment「エンジニアに英語力は必要?」(2024年1月〜2025年12月の同社転職実績データ)

注目してほしいのは棒の高さそのものより、隣との差です。「不可」から「初級」で約62万円、「初級」から「中級」で約138万円と、ここまでは伸びが続きます。

ところが「中級」873.9万円 →「上級」877.8万円の差は、わずか約4万円。ほぼ横ばいです。年収カーブが立ち上がるのは中級までで、そこから先は英語以外の要素で決まっていると読めます。

※このデータは特定の転職エージェントを利用した人の実績であり、日本のエンジニア全体の平均ではありません。転職市場に出ている層の傾向として読んでください。また、英語ができるから年収が上がったのか、年収の高いポジションが英語を求めるのかは、このデータだけでは区別できません。

どこを目指せばいいか

中級の壁と、その先の頭打ち

目標ライン 目指すのは「面接や会議に参加して、自分の意見を言える」レベル。発音の美しさやネイティブ表現の習得は、少なくとも年収の観点では優先度が下がります。

前のセクションのデータから導けることは、シンプルです。中級ラインを越えることに投資価値が集中しているということ。逆に言えば、そこを越えたあとに英語をさらに磨いても、年収という指標では returns が小さくなります。

「中級」とは具体的にどういう状態か

✓ 中級として通用する状態
  • 仕様の意図を口頭で説明できる
  • 分からなかったとき聞き返せる
  • 会議で反対意見を述べられる
  • 詰まっても言い換えて伝え切れる
  • 雑談は苦手でも実務は回る
✗ 中級に届いていない状態
  • 読めるが、口からは出てこない
  • 聞き返せず、分かったふりをする
  • 発言のタイミングを逃し続ける
  • 完璧な文が作れるまで黙る
  • チャットなら書けるが会議で沈黙

並べてみると分かるのは、差がついているのは知識ではなく振る舞いだという点です。「聞き返せる」「完璧じゃなくても言い切る」は語彙力の問題ではありません。慣れの問題です。

読めるのに話せない、エンジニア特有の理由

正直に言うと、これは弱点ではなく偏りです

エンジニアの多くは、英語が「できない」のではありません。読解だけが突出して伸びていて、発話だけが置き去りになっているという偏りを抱えています。理由は日々の使い方にあります。

理由1|読む環境は最初から整っている

公式ドキュメント、GitHubのissue、Stack Overflow、エラーメッセージ。仕事をしているだけで英語を読む量は自然に積み上がります。しかも専門知識が文脈を補ってくれるので、単語が多少分からなくても意味が取れてしまう。結果、読解力だけが実力以上に伸びます。

理由2|読む行為には「時間の猶予」がある

ドキュメントは何度でも読み返せます。辞書も引けるし、翻訳にかけてもいい。ところが会議は違います。相手のペースで進み、聞き返すかどうかを数秒で判断しなければならない。同じ英語でも、要求される能力がまったく別物です。

理由3|「間違えたくない」が働きすぎる

コードは正しく書けば動き、間違っていれば落ちます。その世界観に慣れていると、会話でも「正しい文を組み立ててから発話しよう」としてしまう。しかし会話は、文法が崩れていても通じれば成功です。完成を待って黙る時間が、そのまま沈黙になります。

つまり、伸ばすべきは語彙でも文法でもありません。不完全なまま口に出す練習です。そしてこれは教材を読んでいる限り、絶対に身につきません。

最短ルート|足りないのは知識ではなく場数

やることを3つに絞る

前提として、エンジニアはすでに語彙と読解のストックを持っています。ゼロからの学習者とは出発点が違うので、やるべきことはかなり絞れます

① 毎日、口を動かす(これが本体)

週1回60分より、毎日15〜25分のほうが効きます。間隔が空くと、前回言えた表現も次には出てこなくなるからです。人間相手のレッスンを軸に据えるのが最も確実で、1回25分のオンライン英会話が現実的な選択肢になります。

② 自分の仕事の話を英語でストックする

汎用的な日常英会話フレーズを覚えるより、「自分が今作っているもの」を説明する言い回しを用意するほうが早く効きます。担当領域、使っている技術、直近で解決した問題。この3つを英語で言えるようにしておくと、実務でも面接でもそのまま使えます。

③ 詰まった表現はAIで潰す

レッスンで言えなかった内容を、あとからChatGPTなどに「こう言いたかった」と投げて自然な表現を教えてもらう。これは人間のレッスンとAIの役割分担として非常に相性がいい使い方です。詳しくは ChatGPT・AI英語学習の始め方 で解説しています。

週次の学習プラン例

平日15分+実戦25分で組む

「毎日25分レッスン」が理想ですが、業務が立て込む週もあります。そこで自習と実戦を分けて、実戦を週3回に置く形が現実的です。

曜日やること時間種類
オンライン英会話(今週やった作業を説明する)25分🗣 実戦
言えなかった表現をAIで言い換え・音読15分📖 自習
オンライン英会話(フリートークで聞き返す練習)25分🗣 実戦
担当プロダクトの説明を英語で書き直す15分📖 自習
オンライン英会話(教材ベースで語彙を増やす)25分🗣 実戦
土日余力があれば追加レッスン、なければ休み📖 任意

※ポイントは「実戦の翌日に復習を置く」こと。詰まった記憶が新しいうちに潰すと定着が早くなります。

なお毎日1レッスン受けられるプランでも月6,980円程度なので、週3回に絞るより毎日プランのほうが1回あたりは割安になります。続けられるか不安な場合は、まず回数の少ないプランや無料体験で生活に組み込めるかを確認してから決めるのが安全です。

どう始めるか|オンライン英会話の使い方

エンジニアにとっての現実的な選択

発話量を確保する手段として、オンライン英会話は素直な選択肢です。ただし期待していい点とそうでない点ははっきりしています。

✓ 期待していいこと
  • 毎日「話す時間」を強制的に確保できる
  • 間違えても実務上の損害がない
  • 早朝・深夜に予約できて業務と両立しやすい
  • 聞き返す・言い換える練習が積める
✗ 期待しないほうがいいこと
  • 講師は技術の専門家ではない
  • 設計やアーキテクチャの議論相手にはならない
  • 受けるだけで伸びるわけではない
  • 技術用語は自分で用意する必要がある

技術的な中身の議論はできませんが、そこは求めなくていいというのが正直なところです。必要なのは「英語で口を動かした回数」であって、講師に技術を理解してもらうことではありません。技術語彙は自分のプロダクトのドキュメントとAIで十分に補えます。

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英語が武器になったあとのキャリア選択肢

年収の話をもう少しだけ

中級ラインを越えると、応募できる求人の種類が変わります。JAC Recruitmentの記事では、英語が必要なエンジニア求人の業務としてグローバルチームとのテキストコミュニケーション、海外ベンダーや現地エンジニアとの仕様折衝が挙げられ、該当職種としてクラウドインフラ、バックエンド開発、セキュリティ、グローバルPM/PLが示されています。

ただし英語だけで年収が決まるわけではありません。前掲のデータで「中級」から先が横ばいだったのは、そこから上は技術力や実績で差がつくからだと考えるのが自然です。英語は評価の土俵に上がるための条件であって、評価そのものではありません。

とはいえ「今の職場で英語を使う機会がない」場合、英語力を年収に変換するには転職という選択肢が現実的になります。当サイトではITエンジニア向けの転職サービスも整理しているので、必要になったタイミングで参照してください。

→ ITエンジニアのハイクラス転職におすすめのエージェント
→ AIエンジニアの年収はいくら?相場と上げ方

よくある質問

FAQ

Q
エンジニアに英語は本当に必要ですか?
日本国内で働く分には必須ではありません。英語ができなくても優秀なエンジニアは大勢います。ただし転職市場では年収の分布が明確に変わります。JAC Recruitmentの2024年1月〜2025年12月のIT・技術系転職実績データでは、英語「不可」の平均想定年収674.2万円に対し、「中級(面接・会議に参加できる)」は873.9万円でした。英語は必須スキルではなく、選べる求人の幅を広げる装備と考えるのが実態に近いです。
Q
エンジニアはTOEICで何点を目指せばいいですか?
求人の応募要件としてTOEICスコアを課す企業もありますが、実務で問われるのは会議で発言できるかどうかです。TOEICは読む・聞くが中心でスピーキングを測らないため、スコアだけを上げても会議で話せるようにはなりません。スコアが必要な求人を狙う場合は対策し、そうでなければ発話練習に時間を使う方が転職市場での評価につながりやすいです。
Q
ドキュメントは読めるのに話せないのはなぜですか?
読解と発話で使う能力が別だからです。ドキュメントは自分のペースで読み返せて、辞書も引けて、専門用語が文脈を補ってくれます。一方の会議は、相手のペースで進み、聞き返す判断を数秒で下す必要があり、沈黙のプレッシャーもかかります。読める量をいくら増やしても発話の反射神経は鍛えられないため、話す練習を別途確保する必要があります。
Q
エンジニアが英語を学ぶのに、オンライン英会話は向いていますか?
発話量を確保する手段としては向いています。エンジニアが詰まるのは知識ではなく発話の場数なので、1回25分でも毎日話す環境を作れることに意味があります。ただし講師は英語の専門家であってエンジニアではないため、技術的な深い議論の相手にはなりません。技術英語の語彙は自分のプロダクトのドキュメントやAIで補い、オンライン英会話は口を動かす場として使い分けるのが現実的です。
Q
英語ができるようになったら、どんな選択肢が増えますか?
外資系企業、海外拠点を持つ日本企業のグローバル案件、海外ベンダーとの折衝を含むポジションなどが対象に入ってきます。JAC Recruitmentの記事ではクラウドインフラ、バックエンド開発、セキュリティ、グローバルPM/PLといった職種が挙げられています。ただし英語だけで年収が上がるわけではなく、技術力と掛け合わせて初めて評価される点は変わりません。
Q
忙しくて時間がありません。最低どのくらい必要ですか?
毎日25分のレッスンを続けられるのが理想ですが、現実的には週2〜3回でも発話の機会がゼロの状態からは大きく変わります。重要なのは1回あたりの長さより頻度で、間隔が空くと前回話せた表現も出てこなくなります。まずは無料体験期間で自分の生活に組み込めるかを確認してから、プランを決めるのが失敗しにくい進め方です。

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